求人サイトやSNSで「複業」という言葉を見かける機会が増え、これまで使っていた「副業」との違いが気になっている人も多いのではないでしょうか。
似た言葉ですが、使われる場面やニュアンスには違いがあります。
この記事では、複業と副業の違いを比較表で整理したうえで、それぞれに向いている人の特徴や選び方を解説します。
言葉の意味を正しく理解して、自分に合った働き方を選ぶ参考にしてください。
属性別のおすすめの選び方や、実際に複業・副業をしている人の口コミ、始める前に確認しておきたいチェックリストもあわせて紹介します。
複業と副業の違いを比較表で確認

まずは複業と副業の違いを、代表的な観点ごとに比較表で整理しました。
明確な公的定義があるわけではありませんが、一般的に使われるニュアンスの違いを一覧にしています。
| 観点 | 複業 | 副業 |
| 仕事同士の位置づけ | 複数の仕事がどれも本業に近い扱い | メインの本業に対する補助的な位置づけ |
| 目的として語られやすい軸 | スキルの掛け合わせ・キャリア形成 | 収入の上乗せ・生活費の補填 |
| よく使われる働き方の例 | 週数日ずつ複数社で働く、複数の専門職を持つ | 在宅ワーク、スキマ時間の軽作業 |
| 言葉が使われ始めた背景 | 複数の仕事を対等に持つ働き方の広がり | 従来からある兼業・アルバイトの延長 |
どちらの言葉を使うかで法律上の扱いが変わるわけではなく、あくまで働き方のニュアンスを表す呼び方の違いだと捉えておくと理解しやすくなります。
求人サイトや企業の募集要項でどちらの言葉が使われているかを確認すると、その企業がどのような稼働イメージを想定しているかを推測しやすくなります。
そもそも複業・副業という言葉はどう使われてきたか

「副業」という言葉は、本業を持ちながら別の仕事で収入を得る働き方を指す言葉として、以前から広く使われてきました。
アルバイトや在宅ワークなど、本業に対して補助的な位置づけで語られることが多い言葉です。
一方「複業」は、複数の仕事をどれも対等な柱として持つ働き方が広がる中で使われるようになった比較的新しい言葉で、パラレルキャリアという言葉とあわせて語られることもあります。
似た言葉「兼業」「パラレルキャリア」との関係

複業・副業のほかにも「兼業」「パラレルキャリア」という言葉が使われることがあり、意味が重なる部分も多いため整理しておきます。
| 言葉 | ニュアンス |
| 兼業 | 複数の仕事を掛け持つこと全般を指す古くからある言葉 |
| パラレルキャリア | 収入以外の目的(社会活動など)も含めた複数の活動を指すことが多い |
どの言葉も明確に使い分けが決まっているわけではないため、求人票や社内制度で使われている言葉の定義を個別に確認するのが確実です。
複業に向いている人・副業に向いている人

言葉の違いを踏まえたうえで、それぞれの働き方がどんな人に合いやすいかを見ていきましょう。
どちらか一方に決め切る必要はなく、最初は副業として始めて、経験を積んでから複業的な働き方に移行するといった段階的な選び方も可能です。
自分の現在のスキルや使える時間を棚卸しして、どちらの働き方から始めれば無理なく続けられそうかを考えるところから始めるとイメージしやすくなります。
複業に向いている人の特徴

専門スキルを複数の現場で活かしたい人や、将来的な独立を見据えてキャリアの幅を広げたい人に向いています。
複数の仕事から得た知見を、お互いの本業に還元しやすいのも特徴です。
副業に向いている人の特徴

まずは無理のない範囲で収入を上乗せしたい人や、本業に軸足を置いたまま新しいことに挑戦したい人に向いています。
スキマ時間を活用できる案件が多く、初めて挑戦する人にも取り組みやすい傾向です。
複業・副業のメリットとデメリットを比較

言葉のニュアンスだけでなく、実際に働くうえでのメリットとデメリットも比較しておくと、自分に合う働き方を選びやすくなります。
| 項目 | 複業 | 副業 |
| 得られやすいもの | 幅広い経験・専門性の掛け合わせ | まとまった収入の上乗せ |
| 始めやすさ | 専門スキルが求められやすい | 未経験からでも始めやすい案件が多い |
| 時間の使い方で気をつけたい点 | 複数の仕事の優先順位づけが必要 | 本業の疲労が残っている時間帯にあたりやすい |
複業はキャリアの幅を広げやすい一方でスケジュール管理の難易度が上がりやすく、副業は始めやすい一方で1つあたりの収入が控えめになりやすいという傾向があります。
職種によっても向き不向きがあるため、代表的な例を以下にまとめました。
| 働き方 | 代表的な職種・業務の例 |
| 複業 | エンジニア、デザイナー、コンサルタント、講師業 |
| 副業 | データ入力、アンケート回答、ライティング、軽作業 |
同じ職種でも案件によって稼働時間や求められるスキルレベルは異なるため、募集内容を個別に確認したうえで自分に合うかどうかを判断してください。
確定申告・社会保険で気をつけたいポイント

複業・副業という呼び方に関わらず、収入や働き方の実態によって確定申告や社会保険の扱いが変わる点は共通して押さえておく必要があります。
| 項目 | 目安となる考え方 |
| 確定申告 | 給与以外の所得が一定額を超えると必要になる |
| 社会保険 | 複数社での勤務時間・報酬額によって加入義務が変わる場合がある |
| 住民税 | 申告方法によって本業の勤務先への通知の有無が変わる |
条件は毎年見直される可能性があるため、詳細は国税庁のサイトや税務署、勤務先の担当窓口で最新の情報を確認するようにしてください。
求人票やサービスでの見分け方のヒント

求人票やサービスの案件ページには、複業・副業どちらの想定に近いかを推測できる手がかりが記載されていることが多くあります。
代表的な記載例を確認しておきましょう。
| 記載例 | 想定される稼働イメージ |
| 週2〜3日、業務委託 | 複業に近い、まとまった稼働を想定 |
| スキマ時間でOK、未経験歓迎 | 副業に近い、短時間の稼働を想定 |
記載だけで判断がつかない場合は、応募前に稼働時間の目安を問い合わせておくと、後から想定と違ったというミスマッチを防ぎやすくなります。
サービスによっては案件ページに「複業」「パラレルワーク」といった表記を独自に使っている場合もあるため、サービスごとの用語の定義もあわせて確認しておくと安心です。
複業・副業を始めるまでの一般的な流れ
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複業・副業どちらを選ぶ場合でも、基本的な流れは共通しています。
最初から複業・副業のどちらかに決め切らず、③で見つけた案件の内容に応じて柔軟に位置づけを考える人も少なくありません。
属性別に見る複業・副業の選び方
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立場や勤務先の制度によって、選びやすい働き方は変わります。
代表的な4つのケースで見ていきましょう。
一般的な会社員の場合

まずは会社の就業規則で副業・複業がどこまで認められているかを確認したうえで、無理のない範囲の副業から始め、慣れてきたら複業的な働き方を検討する流れが選びやすいでしょう。
就業規則に記載がない場合は、人事や総務に確認しておくと後からのトラブルを防ぎやすくなります。
確認の際は、労働時間の目安や競業避止に関する規定もあわせて確認しておくと安心です。
公務員の場合

公務員は法律上、営利目的の複業・副業に制限があるため、まずは所属先の許可基準を確認することが前提になります。
許可の範囲内であれば、講演や執筆といった限定的な形から検討する人が多いようです。
自治体によって基準が異なるため、判断に迷う場合は人事担当や服務規程の窓口に個別に相談するのが確実です。
育児・時短勤務中の会社員の場合

まとまった時間の確保が難しい時期は、複業よりも短時間で完結しやすい副業から始める方が生活リズムを崩しにくくなります。
子どもの成長にあわせて働き方を見直していくのがおすすめです。
在宅でできる案件を選べば、通勤時間を作業時間にあてられるため、時短勤務中でも取り組みやすくなります。
管理職・管理職候補の会社員の場合

部下のマネジメント業務で本業の負荷が高くなりやすいため、時間の制約が少なく成果物ベースで進めやすい複業的な働き方の方が調整しやすい傾向があります。
情報管理の観点から、競合にあたる業務は避けるなど利益相反への配慮も欠かせません。
社内規定で事前の届け出や利益相反の申告を求められるケースもあるため、着手前にコンプライアンス部門や上司へ相談しておくと安心して取り組めます。
複業・副業を実践している人の口コミ

良い評判
気になる評判
複業から始める場合も、最初は週1日など少ない稼働から試して、無理のない範囲を確認しながら広げていくと調整しやすくなります。
複業・副業を選ぶ前にチェックしたいポイント

どちらの言葉で呼ぶかよりも、以下のポイントを確認してから始めることが実践では重要です。
□ 勤務先の就業規則で許可されているか確認したか
□ 本業に使える時間・体力にどれくらい余裕があるか把握したか
□ 目的が収入なのかキャリア形成なのか整理したか
□ 確定申告など税務上の手続きを理解しているか
4つすべてに自信を持って答えられなくても始められますが、少なくとも就業規則の確認だけは事前に済ませておくことをおすすめします。
チェックリストの内容は一度確認したら終わりではなく、働き方が変わるタイミングごとに見直すことで、無理のない範囲を保ちやすくなります。
まずは副業から試したい人向けのサービス
複業か副業か迷っている段階なら、まずはハードルの低い副業から試して、自分に合う働き方を見極めるのも1つの方法です。
「PR市場」は在宅でできる案件を幅広く扱うサービスで、20代から70代まで年代を問わず登録できます。
登録は無料で行え、登録後にプロフィールを入力すると案件一覧から自分に合うものを探して応募できるようになります。
まずは案件の種類や条件を眺めてみて、収入面とキャリア面のどちらを重視したいか整理してみてください。
クラウドソーシングを使った副業の始め方を具体的に知りたい人は、以下の記事もあわせて参考にしてください。
副業クラウドソーシングおすすめ|初めてでも始めやすいサービスの選び方
複業・副業の違いに関するよくある質問

Q. 複業と副業は法律上どちらかを選ぶ必要がありますか。
法律上どちらかを選ばなければならないというものではなく、どちらも「本業以外に仕事を持つ働き方」を指す呼び方の違いです。
Q. 求人票に「複業歓迎」とある場合、副業では応募できませんか。
企業によって使い方に幅があるため、募集要項の稼働条件や求めるスキルを確認したうえで、気になれば直接問い合わせてみるのが確実です。
Q. 複業から副業に切り替えることはできますか。
呼び方の違いに過ぎないため、稼働量を減らして補助的な位置づけにすれば、実質的には副業に近い働き方へ移行できます。
Q. 複業・副業のどちらでも確定申告は必要ですか。
呼び方に関わらず、給与以外の所得が一定額を超える場合は確定申告が必要になるため、国税庁のサイトや税務署で最新の条件を確認しておきましょう。
確定申告のやり方に不安がある場合は、会計ソフトの無料相談や税理士への一時的な相談を利用する人もいます。
Q. 会社に相談するときは複業・副業どちらの言葉を使うべきですか。
会社の就業規則で使われている呼び方に合わせるとスムーズです。
規則に明記がない場合は、実際の働き方(補助的か対等かなど)を具体的に説明すると誤解が生まれにくくなります。
Q. 複業と兼業は同じ意味ですか。
兼業は複数の仕事を掛け持つこと全般を指す古くからある言葉で、複業はその中でも対等な位置づけを強調したいときに使われることが多い言葉です。
Q. 副業から始めて複業に発展させることはできますか。
よくあるパターンです。
副業として続けたスキルが評価され、稼働量や報酬が増えて対等な仕事の1つになれば、実質的に複業と呼べる働き方に発展します。
Q. 複業・副業を始めたことを会社に伝えるタイミングはいつが良いですか。
就業規則で事前申請が求められている場合は、案件を始める前に申請しておくと後のトラブルを避けやすくなります。
Q. 複業・副業のどちらが年収アップにつながりやすいですか。
一概には言えませんが、専門性を活かせる複業の方が単価は上がりやすく、副業は案件数を積み重ねることで収入を伸ばしやすい傾向があります。
Q. 複業・副業とフリーランスは何が違いますか。
フリーランスは会社に属さず個人で仕事を請け負う働き方全般を指す言葉で、複業・副業は会社員としての本業を持ちながら別の仕事もする点が異なります。
複業を続けた結果、いずれかの仕事に一本化してフリーランスに移行する人もいます。
Q. 複業・副業の案件はどこで探すのが一般的ですか。
在宅ワーク向けのマッチングサービスやクラウドソーシングサイトを利用する人が多く、興味のある分野の求人サイトを直接チェックする方法もあります。
まとめ

複業と副業に明確な線引きはありませんが、複業は複数の仕事を対等な柱として持つイメージ、副業は本業に対して補助的な働き方というニュアンスの違いがあります。
どちらを選ぶかは、収入とキャリア形成のどちらを重視したいかで考えると判断しやすくなります。
まずは自分の目的と使える時間を整理したうえで、無理のない働き方から一歩を踏み出してみてください。
言葉の呼び方にこだわりすぎず、実際の働き方や条件を確認しながら、自分にとって続けやすいスタイルを選んでいきましょう。
この記事で紹介した比較表やチェックリストを参考に、まずは自分のペースで一歩を踏み出してみてください。
働き方は一度選んだら固定するものではなく、ライフステージや目的の変化にあわせて見直していくものです。
複業と副業、どちらの呼び方が自分の状況にしっくりくるかを定期的に振り返ってみましょう。



