フリーランスの確定申告、やり方をSTEPで徹底解説する完全ガイド

フリーランス 確定申告 やり方 確定申告・税金

フリーランスの確定申告は、日々の記帳から青色申告決算書の作成まで含めて考える必要があります。
会社員の副業申告とは異なる、事業者ならではの手順を解説します。

そもそも自分は確定申告が必要?対象を確認しよう

書類と万年筆

確定申告は、1年間の所得が基礎控除額を超えるフリーランス・個人事業主に義務付けられています。まずは自分が対象かどうかを確認しましょう。判断に迷う場合は税務署に相談するのも一つの方法です。

状況 申告の要否
所得が基礎控除額を超える 申告が必要
赤字、または所得が基礎控除額以下 原則不要(ただし赤字繰越等のため申告した方がいい場合あり)
還付を受けられる可能性がある 義務ではないが、申告した方がいい

確定申告をしないとどうなる?

申告が必要な人が期限までに申告しなかった場合、無申告加算税や延滞税が発生する可能性があります。悪質なケースでは重加算税が課されることもあるため、必要な人は必ず期限内に申告しましょう。忙しくても後回しにしないことが大切です。

フリーランスが納める4つの税金

確定申告で計算するのは所得税だけではありません。あわせて次の税金も把握しておきましょう。それぞれ納付時期や計算方法が異なります。

  • 所得税(確定申告により金額が確定)
  • 住民税(確定申告の内容をもとに自治体が計算)
  • 個人事業税(一定の事業所得を超えると発生)
  • 消費税(インボイス登録事業者等、一定の要件を満たす場合)

STEP1:日々の取引を記帳する

ノートにメモする様子

確定申告の土台は日々の記帳です。青色申告(65万円控除)を目指す場合は複式簿記での記帳が必要ですが、会計ソフトを使えば自動で仕訳されるため、簿記の知識がなくても対応できます。日々の積み重ねが申告シーズンの負担を左右します。

記帳を習慣化するコツ

記帳は溜めるほど大変になります。次のような工夫で日々の負担を減らしましょう。少しの手間を惜しまず続けることが結果的に近道になります。

  • 銀行口座やクレジットカードを会計ソフトと連携する
  • 週に1回、決まった曜日に記帳の時間を確保する
  • 領収書はその場でスマホアプリに取り込む

STEP2:青色申告決算書(または収支内訳書)を作成する

デスクの上のPCとノートとペン

青色申告なら「青色申告決算書」、白色申告なら「収支内訳書」を作成します。会計ソフトに記帳済みのデータがあれば、ボタン1つで自動作成できることがほとんどです。作成後は内容に誤りがないか一度見直しましょう。

決算書作成時によく確認される項目

決算書を作成する際は、次の項目を中心にチェックしておきましょう。小さなミスが後々の修正申告につながることもあります。

  • 売上と経費の計上漏れがないか
  • 家事按分の割合が実態に合っているか
  • 減価償却の対象資産が正しく処理されているか
申告方法 控除額 記帳方式
青色申告(65万円控除) 最大65万円 複式簿記+e-Tax等の要件
青色申告(10万円控除) 10万円 簡易簿記でも可
白色申告 なし 簡易な記帳でOK
PR市場のサービス画面

関連記事もあわせてご覧ください。

確定申告に必要な書類一覧

署名する男性の手

申告書の作成前に、次の書類を手元に揃えておくとスムーズです。直前になって慌てないよう早めに準備を進めましょう。

書類 内容
確定申告書 国税庁サイトやe-Taxで作成できる基本の申告書
青色申告決算書・収支内訳書 1年間の収入・経費をまとめた書類
控除証明書類 生命保険料控除・社会保険料控除・ふるさと納税などの証明書
マイナンバー確認書類 マイナンバーカードまたは通知カード+本人確認書類
銀行口座情報 還付を受ける場合に必要

確定申告のスケジュールを把握しておく

1年間の流れを把握しておくと、直前に慌てずに済みます。特に3月中旬の提出期限は毎年混み合いやすいため注意しましょう。

日々の帳簿作成(1月1日〜12月31日)
▼
必要書類の準備・決算書作成(〜翌年3月15日頃)
▼
確定申告書の提出(2月16日〜3月15日頃)
▼
税金の納付(3月15日頃まで)
▼
帳簿・書類の保管(提出から7年間、一部5年間)

STEP3:確定申告書を作成して提出する

PCのキーボード
①決算書のデータをもとに確定申告書を作成

▼

②控除証明書等を入力して税額を確定

▼

③e-Taxまたは郵送・窓口で提出、納税

編集部の見解

フリーランスの確定申告は、副業の申告より項目が多く見えますが、会計ソフトで年間を通じて記帳していれば作業自体は大きく変わりません。
むしろ日々の記帳をこまめにするかどうかが、申告シーズンの負担を大きく左右します。

「会計ソフトに毎月記帳していたら、確定申告の作業が数時間で終わった」

(30代・男性・フリーランスエンジニア)|Google口コミ・レビューサイトの傾向をもとに編集部が作成した例

申告方法を見直したことで負担が軽くなったという声もあります。もう一つの声も見てみましょう。

「青色申告に切り替えてから控除額が増え、税負担がかなり軽くなった」

(40代・女性・フリーランスライター)|Google口コミ・レビューサイトの傾向をもとに編集部が作成した例

経費にできるもの・できないものの具体例

PCとiphone

経費として計上できるかどうかは、事業との関連性を説明できるかが判断基準になります。迷ったときは客観的に説明できるかを基準にしましょう。

経費になるもの 経費にならないもの
仕事で使うPC・ソフトウェア代 完全に私用の買い物
打ち合わせの交通費・飲食代 所得税・住民税そのもの
自宅兼事務所の家賃・光熱費(家事按分) 生命保険料(控除で別途処理)

領収書・帳簿は電子帳簿保存法にも注意

電子データで受け取った請求書・領収書は、電子帳簿保存法に基づき電子データのまま保存することが原則求められます。会計ソフトの保存機能を活用すると対応がスムーズです。紙で印刷して保存するだけでは要件を満たさない点に注意しましょう。

インボイス登録している場合の消費税申告

適格請求書発行事業者として登録している場合は、所得税の確定申告とは別に消費税の申告・納付も必要になります。2割特例など負担を軽減する経過措置の適用有無も確認しておきましょう。適用条件は毎年見直されるため最新情報の確認が欠かせません。

青色申告と白色申告、結局どちらを選ぶべき?

仕事中のPC

迷ったら、事業を継続していく予定があるかどうかで判断するのがおすすめです。控除額の大きさだけでなく、事務作業の手間も考慮しましょう。

  • 継続的に収入を得る予定がある → 青色申告(65万円控除)がおすすめ
  • 単発の収入で今後の見通しが立たない → 白色申告でシンプルに済ませる
  • 家族に事業を手伝ってもらっている → 青色事業専従者給与が使える青色申告が有利

青色申告に変更したい場合の手続き

白色申告から青色申告に変更するには、適用を受けたい年の3月15日まで(1月16日以降に開業した場合は開業から2か月以内)に青色申告承認申請書を提出する必要があります。期限を過ぎると翌年からの適用になってしまいます。

申告前チェックリスト

□ 1年分の収入・経費の記帳が完了しているか
□ 控除証明書(生命保険料・社会保険料・ふるさと納税等)が揃っているか
□ 減価償却・家事按分の計算が正しいか
□ 提出方法(e-Tax・郵送・窓口)を決めているか

確定申告を税理士に依頼する場合の目安

売上規模が大きくなってきた、経費や控除の項目が複雑になってきたと感じたら、税理士への依頼も選択肢になります。費用はかかりますが、節税のアドバイスや申告ミスの防止につながります。複数の税理士に見積もりを取って比較するのもおすすめです。

知っておきたい用語集

仕事中のテーブル

申告の際によく出てくる用語を整理しました。

用語 意味
青色申告決算書 青色申告者が作成する損益計算書・貸借対照表
収支内訳書 白色申告者が作成する収入・経費の一覧書類
家事按分 事業用とプライベート用の支出を割合で分ける方法
基礎控除 すべての納税者が所得から一律で差し引ける控除
電子帳簿保存法 帳簿や電子取引データの電子保存に関するルールを定めた法律
無申告加算税 期限内に申告しなかった場合に課される追加の税金

確定申告書の提出方法は3種類

ミーティング

作成した申告書は、自分の都合に合わせた方法で提出できます。それぞれの特徴を比較して選びましょう。

提出方法 特徴
e-Tax(オンライン) 65万円控除の要件を満たしやすく、還付も早い傾向がある
郵送 税務署に行かずに提出できる。消印日が提出日として扱われる
窓口持参 その場で受理印をもらえる。相談しながら提出したい人向け

よくある質問

よくある質問

Q. フリーランスは所得いくらから確定申告が必要ですか?

基礎控除額を超える所得があれば申告が必要です。基礎控除額は改正されることもあるため、最新情報を国税庁サイトで確認してください。

Q. 簿記の知識がなくても青色申告できますか?

会計ソフトを使えば、日々の入出金を入力するだけで複式簿記の帳簿が自動的に作成されるため、知識がなくても対応可能です。

Q. 税理士に依頼すべきか自分でやるべきか迷います

取引が少なく単純な場合は自分で対応しやすいですが、経費・控除項目が多い場合は税理士への依頼で見落としを防げます。費用対効果で判断しましょう。

Q. 提出期限に間に合わない場合はどうすればいいですか?

期限後でも申告は可能ですが、加算税や延滞税が発生することがあります。気づいた時点で早めに手続きしましょう。

Q. 経費と生活費の境目があいまいな場合はどうすればいいですか?

事業に使った割合を家事按分で計算し、根拠を説明できる形にして記録しておくことが基本の対応です。

Q. e-Taxと紙提出、どちらがおすすめですか?

e-Taxなら65万円控除の要件を満たしやすく、還付もスムーズです。マイナンバーカードを準備して利用を検討しましょう。

Q. 減価償却とは何ですか?

高額な資産の購入費用を、耐用年数に応じて複数年にわたって経費計上する仕組みです。会計ソフトが自動計算してくれることが多いです。

Q. 赤字の場合でも確定申告した方がいいですか?

青色申告であれば赤字を最大3年間繰り越せるため、翌年以降に黒字化した際の節税につながります。申告しておくことをおすすめします。

Q. 領収書をなくしてしまった場合はどうすればいいですか?

出金伝票を作成し、日付・支払先・金額・内容を記録しておくことで代用できる場合があります。日頃から領収書はこまめに保管する習慣をつけましょう。スマホで撮影しておくのも一つの対策です。

Q. 複数の取引先がある場合、申告はどうなりますか?

すべての取引先からの収入を合算して、事業所得として1つの申告書にまとめます。取引先ごとに申告書を分ける必要はありません。それぞれの支払調書があれば照合に役立ちます。

Q. 源泉徴収された分はどうなりますか?

確定申告で1年間の所得税額を計算し、源泉徴収された金額との差額を精算します。払いすぎていた場合は還付されます。支払調書の内容と記帳内容を照合しておきましょう。

Q. ふるさと納税をしている場合も確定申告は必要ですか?

フリーランスは基本的に確定申告が必要なため、ワンストップ特例は使えず、寄附金控除として確定申告に含める必要があります。寄附金受領証明書を忘れずに保管しておきましょう。

Q. 開業したばかりで収入が少ない場合も申告は必要ですか?

所得が基礎控除額以下であれば申告義務はありませんが、赤字の繰越や源泉徴収の還付を受けたい場合は申告した方が有利になることがあります。少額でも申告しておくと安心です。

Q. 確定申告ソフトはどれを選べばいいですか?

銀行口座やクレジットカードとの連携のしやすさ、サポート体制、料金プランを比較して選ぶのがおすすめです。無料期間があるソフトで試してみるのも良い方法です。使いやすさは人によって感じ方が違います。

Q. 申告後に間違いに気づいた場合はどうすればいいですか?

期限内であれば訂正申告、期限後に税額が少なかった場合は「更正の請求」、多く申告していた場合は「修正申告」の手続きで対応します。早めに気づくほど対応がスムーズです。

Q. 家族に仕事を手伝ってもらった場合の給与はどう扱いますか?

青色事業専従者給与に関する届出書を提出していれば、青色申告で家族への給与を経費にできます。白色申告の場合は専従者控除という別の仕組みがあります。要件を満たしているか事前に確認しておきましょう。

Q. 副業と兼業している場合、申告はどうなりますか?

給与所得と事業所得をあわせて1つの確定申告書で申告します。それぞれの所得金額を正しく分けて記載することが大切です。源泉徴収票と帳簿を照らし合わせておきましょう。

Q. 事業用資産を売却した場合の申告はどうなりますか?

事業用のPCや車などを売却した場合は、譲渡所得として売却益を計算し、事業所得とは分けて申告する必要があります。取得価額と売却額の記録を残しておきましょう。

Q. 複数の会計ソフトを使い分けても問題ないですか?

問題はありませんが、データが分散すると集計の手間が増えます。可能であれば1つのソフトに集約する方が管理しやすくなります。乗り換え時はデータ移行の可否も確認しましょう。

Q. 確定申告の相談は誰にできますか?

税務署の相談窓口や確定申告時期に設置される特設会場、税理士会の無料相談会などを活用できます。込み合う時期は早めの予約がおすすめです。オンライン相談を活用する方法もあります。

Q. 帳簿や書類はどのくらいの期間保管が必要ですか?

青色申告の帳簿は原則7年間、一部の書類は5年間の保存が必要です。白色申告も同様に一定期間の保存義務があります。データでの保存も認められています。

Q. 確定申告書は一度提出したら訂正できませんか?

申告期限内であれば、正しい内容で再提出する訂正申告が可能です。期限を過ぎた場合は修正申告や更正の請求で対応します。早めの見直しが安心につながります。

まとめ

財布とお金

フリーランスの確定申告は、日々の記帳→決算書作成→申告書提出という流れで進みます。
会計ソフトを活用し、こまめな記帳を習慣化することで、申告シーズンの負担を大きく減らせます。

  • 自分が確定申告の対象かどうかを早めに確認し、必要書類を計画的に準備すること
  • 会計ソフトを活用し、日々の記帳をこまめに行うこと
  • 青色申告のメリットを踏まえ、自分に合った申告方法を選ぶこと

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務判断は最寄りの税務署または税理士にご確認ください。

※本記事の内容は記事作成時点の税制に基づいています。最新の制度・控除額は国税庁サイト等でご確認ください。

この記事を書いた人
はたらく編集部

ハイクラス転職・副業サービスを実体験ベースで徹底検証する
Webメディア「hataraku-work.com(はたらく)」の編集チーム。
Webコンテンツ制作チーム「KichiSora」が運営。出版・Webメディア領域で
編集キャリアを積んだエディター・ライター・SEOマーケターが中心となり、
信頼性の高い情報発信を続けています。
これまでに検証した転職エージェント・副業サービスは30サービス以上、累計転職・副業相談実績は3,000件超、
実体験レポートは200件超。「広告主に忖度しない、自分で使ったからわかる正直な評価」
を運営方針に、公式データ・運営会社取材・実体験の三軸で記事を構成しています。

確定申告・税金